反り腰が下っ腹に与える影響
東京都世田谷区下北沢パーソナルトレーニングジムOneandonlyのトレーナー山口です。
多くの方が悩む「反り腰とぽっこりとした下っ腹」
今回は、この悩みを解消したいと考えるあなたにおすすめの改善方法などご紹介したいと思います。
反り腰と下っ腹には、深い関係性があるので悩みが何故起きてしまうのかも解説します!
反り腰や下っ腹の問題で悩んでいる方に是非参考にしてください。
目次
1.なぜ反り腰の人は下っ腹が出るのか
2.出っ張った下っ腹に反り腰が関係する理由
3.反り腰と出っ張った下っ腹を改善するトレーニング
3-1.フォースタンスストレッチ
3-2.プレッツェル1.0
3-3.チャイルドポーズ
3-4.キャット&ドッグ
3-5.ヒップリフト
3-6.サイドプランク
3-7.オーバーヘッドヒップヒンジ
3-8.ゴブレットスクワット
1.なぜ反り腰の人は下っ腹が出るのか
結論からお伝えすると、反り腰が下っ腹に影響を与えており、反り腰と下っ腹の関係性を知ることが、腰痛やぽっこりしてしまった下っ腹の改善に繋がっていきます。
それでは、反り腰について簡単にご説明させていただきます。
まず、反り腰とは骨盤が過度に前傾している状態です。
※骨盤前傾とは
前ももの筋肉や腸腰筋という筋肉の使いすぎで固くなってしまい、骨盤が前に引っ張られ、傾いてしまっている状態です。
壁にかかとをつけて立ち、腰と壁の間に手の平が1枚分以上入れば、骨盤前傾です。
反り腰のように骨盤が過度に前傾している状態になると、下っ腹などお腹の働きが弱くなってしまうことで、身体の安定性が失われます。
また、反り腰の方は腰の筋肉が固くなってしまう傾向があり、先程のお腹の働きと合わせてさらに身体の安定性を失わせる原因になります。
身体の安定性を獲得するためには、さらに腰の筋肉を過剰に使って身体の安定性を無理やり確保するといった負のループに入ってしまいます。
反り腰の方に腰痛が多いのは、このように安定性が失われることで腰の筋肉を過剰に利用していることが起因しています。
2.出っ張った下っ腹に反り腰が関係する理由
出っ張った下っ腹に反り腰が関係する理由は、お腹の内圧(以下腹圧)が鍵になります。
腹圧が低下することで、内臓の位置が前方に移動してしまい内臓下垂を引き起こすことにも繋がります。
特に日本人は、腸が長いため性別関係なく腸の下垂が起こりやすいのが特徴です。
稀に、女性の場合ですと子宮筋腫という子宮の壁にできる腫瘍や卵巣の腫れが原因で、下っ腹がぽっこりとして見えていることもあります。
ただ、全体的にみて圧倒的に多い原因が、腹圧の低下です。
腹圧の低下によって下っ腹がぽっこりと出てしまうので、しっかりと腹圧を高めてあげることが、反り腰を治すし下っ腹の改善することに必要不可欠です。
では何故反り腰になると腹圧が低下し、ぽっこりとした下っ腹になるのでしょうか。
反り腰は一般的に、腰がそった状態になることで知られていますが、それと同時に腰の筋肉の張りとお腹の筋肉の働きを弱めています。
お腹の筋肉の働きが弱まることで、腹圧を保つことができず、ぽっこりとした下っ腹になるというわけです。
それでは少し腹圧の構造についてご説明して行きます。
腹圧は、「腰部多裂筋」、「骨盤底筋」、「腹筋群(主に腹横筋)」、「横隔膜」の4つの筋肉で構成されており、これらの4つの筋肉が共同して働くことによって腹圧が高まります。
腹圧が高まれば勝手に身体の安定性が確保されるため、無理やり身体を安定させる必要がなくなり、反り腰が軽減します。
反り腰が軽減されれば腰痛の予防になったり、内臓下垂を防いでくれたり、ぽっこりとした下っ腹を改善したりとたくさんの身体にいい効果をもたらします。
また、腹圧は呼吸との関連性も非常に強いため、正常な呼吸が行えている必要があります。
しかし、ストレス社会と言われる現代では交感神経が優位な方が多いため、呼吸が浅いという特徴があります。
呼吸が浅くなると、お腹の筋肉の働きが弱くなるだけでなく、横隔膜の働きも弱くなってしまうため、腹圧の維持が非常に難しくなってしまいます。
3.反り腰と出っ張った下っ腹を改善するトレーニング
反り腰の方がぽっこりとした下っ腹を改善するには、固くなっている腰の筋肉や前ももに位置する大腿直筋をストレッチで緩めてあげましょう。固くなっている筋肉を緩めないままトレーニングをしても働かせたい箇所の効果はあまり出ず、使いすぎで固くなってしまった筋肉は、トレーニングをしたい箇所の弊害にもなります。
特に、広背筋や脊柱起立筋などの大筋群と呼ばれる大きな筋肉は固くなると姿勢に与える影響が大きいので、反り腰に関係する広背筋や脊柱起立筋、大腿直筋はストレッチをしっかりと行ってからトレーニングを行いましょう。
また、反り腰の方は骨盤を過度に前傾させるため、裏もものハムストリングスや臀筋群を日常生活で使えてないので、この二つの筋肉は重点的にトレーニングしてあげると、非常に効果的です。
①フォースタンスストレッチ(広背筋のストレッチ)
【トレーニングの手順】
- 四つ這い姿勢
- 片方の手をもう片方の手の前に置きます
- 背中を丸めつつ、お尻をかかとの方に近づけます
- しっかりと近づけたらスタートポジションに戻り、また繰り返します
②プレッツェル1.0(胸椎の回旋可動域向上、大腿直筋ストレッチ)
【トレーニングの手順】
- 横向きに寝ます。
- 上側の足の股関節と膝を90度に曲げます
- 曲げた足が右の場合、左手で膝が床から浮かないように抑えます。※逆も同じ
- 下側の足は膝を曲げ、残った手で足を掴みます
- 上側の肩を背中側に倒していきます
③チャイルドポーズ(腰部の緊張緩和)
【トレーニングの手順】
- 正座の姿勢から膝の前に肘を着きます
- お尻をかかとにつけ、丸まった姿勢を維持します
- その状態でしっかりと背中に空気が入る感覚を感じつつ呼吸を繰り返します
- 常にお尻はかかとから離れないように行います。
④キャット&ドッグ(背骨の柔軟性)
【トレーニングの手順】
- 四つ這い姿勢
- 手で床を押しながら丸まります
- 丸まったら、手で床を引くようなイメージで身体を起こしていきます
- この動きをゆっくりと繰り返します
⑤ヒップリフト(お尻、もも裏のエクササイズ、脊柱の柔軟性)
【トレーニングの手順】
- 仰向けの姿勢になる
- 膝を90度に立てた状態でゆっくりとお尻から上げていきます
- そのまま背骨も一つ一つ離すように上げていき、お尻ともも裏の働きを感じつつ行いましょう
- 身体が一直線の状態まで上げたら、胸椎からお尻にかけてゆっくりとおろしていきます
⑥サイドプランク(腹斜筋のエクササイズ)
【トレーニングの手順】
- 横向きになる
- 頭から足まで一直線の状態を作り、下側の肘で支えるポジションを作ります
- そこから身体を上にあげていきます。この時、肘と足で真っ直ぐのポジションを支えます
- 慣れてきたらそのまま上でキープします
⑦オーバーヘッドヒップヒンジ(股関節の可動域向上)
【トレーニングの手順】
- 立位で行う
- 負荷のかかるものを持ち、バンザイ姿勢を取ります
- バンザイしたまま、股関節を曲げてお尻を真後ろに引いていきます
- 足は肩幅程度に開き、お尻を引くときに腰が丸まったりしないように気をつけましょう
⑧ゴブレットスクワット(お尻、もも裏のエクササイズ)
【トレーニングの手順】
- 肩幅よりもやや広めに足を開きます
- 胸の前で重りを持ち、つま先は5度外側に向けます
- そこから膝が内側に入らないように意識しながら、下にしゃがんでいきます
- 腰が丸まったりしないようにしながら、出来る範囲でこの動きを繰り返しましょう